行政書士とは何をする人なの? という質問がよくあります。
ここでは、行政書士について簡単に説明したいと思います。
行政書士は、営業に必要な許認可申請などの行政手続に関する書類の作成提出代行、相談、遺言書、契約書、財務諸表等の権利義務・事実証明書類の作成、というような行政手続や法律手続を専門とする『町の法律家』です。
行政書士法第一条の2に 『行政書士は、他人の依頼を受け報酬を得て、官公署に提出する書類その他権利義務又は事実証明に関する書類(実地調査に基づく図面類も含む)を作成することを業とする。』 と書かれています。
行政書士は、官公署(役所のこと)に提出する書類や、契約書・協議書などの権利義務に関する書類、定款・議事録などの事実証明に関する書類を依頼によって作成し、それによって報酬をもらうということです。
行政書士の作成できる書類は数千、人によっては一万以上あるとも言われております。簡単なものなら婚姻届から、履歴書、はたまたラブレターまで作成して報酬を得ることができるということです。(例のような書類の作成を頼むことはないと思いますが)
しかし、行政書士の知名度はあまり高くありません。なぜでしょうか?
同じく行政書士法第一条の2第二項に 『行政書士は、前項の書類の作成であっても、その業務を行うことが他の法律に置いて制限されているものについては、業務を行うことができない。』 と書かれています。
つまり、他の業種(弁護士、税理士、司法書士など)の専門業務といわれている書類は、原則において行政書士は作れないということです。
弁護士では訴訟関係、税理士における確定申告、司法書士の登記関係は行政書士はできません(ただし、それに関連する書類の作成は大丈夫だったりするのですが)。確定申告や登記は普通に暮らしていても、必ずといっていいほどすることになりますが、喫茶店を開く、日本の国籍を取得するといったことは、みんなするわけではありません。
行政書士の知名度があまり高くないのは普通に暮らしていたら利用することが少ないということから来ているのだと思います。
でも、これからは行政書士の知名度は上がっていくことと思います。
『町の法律家』という位置付けから、身近な悩み、一人ではできないちょっとした問題を行政書士が助けます。情報の氾濫、人間性の希薄化、ストレスの肥大など現代社会の病理に行政書士はきっと助けになるでしょう。法律の観点から、はたまた、一人の人間として色々な相談に応じます。
行政書士は自由に満ちた業種の一つなのです。
行政書士について、よく知りたい方は日本行政書士会連合会のホームページ、各都道府県の行政書士会のホームページをご覧ください。(各都道府県のホームページには日本行政書士会連合会のホームページ上のリンクの項目から入れます。)
関連リンク:行政書士の業務と仕事